
1. はじめに:common(TCD097)とは?
「common」(TCD097)は、TCDが2023年1月31日にリリースしたWooCommerce対応のWordPressテーマです。主に写真やイラスト、映像コンテンツなどのデジタルコンテンツ販売に特化して設計されており、物販にも柔軟に対応可能です。年商3億円規模のオンラインショップ向けを想定し、商品数が多くても”埋もれない動線設計”を実現しています。
英語・日本語両言語対応のデモサイトも用意されており、洗練された海外雑誌風のデザインは、海外のインテリアのウォールアートのようと高評価です。
2. リリースと価格・概要
項目 | 内容 |
---|---|
リリース日 | 2023年1月31日 |
想定年商規模 | 約3億円 |
販売価格 | 43,800円(税込48,180円)※2023年7月に改定 |
推奨ジャンル | デジタルコンテンツ販売、写真素材・動画・イラスト・PDF・音楽・電子書籍など |
この価格帯と設計から、既に一定の売上基盤を持つ事業者にこそ向いているテーマと言えるでしょう。
3. デザインとブランドイメージ
「common」は、トップページから商品、ブログ、ランディングページに至るまで、統一感のある海外系スタイリッシュなデザインが魅力です。特に写真や映像を際立たせる作り込みが印象的です。
商品ページはシンプルで無駄のない構成。写真や映像を大きく見せ、短めのキャッチコピーでも商品魅力を十分に引き出せる設計です。これにより、洗練された印象と信頼感が売上につながるという設計思想が反映されています。
4. 主な特徴と機能
4.1 WooCommerce対応 × デジタル販売特化
- **商品画像にウォーターマーク(透かし)**を設定でき、著作権保護に対応。
- 写真素材やセミナー動画など、mp4動画やYouTube/Vimeo埋め込みに対応し、お試しプレビューを表示可能。
- 「レビュー&評価」「お気に入り機能」「セール・おすすめ表示」などECに必要な機能を網羅。
WooCommerce本体の機能に付随する拡張性を、commonテーマ側が補強しており、デジタル特化型ECテーマの最新版と言えるでしょう。
4.2 商品ソート&ランキング機能
- 人気、価格、レビュー順での商品ソート機能を備え、大規模ショップでも商品が埋もれにくい設計。
- 在庫切れ商品の非表示も対応し、最新かつ魅力的な商品だけを表示できるランディング設計が可能です。
- 固定ページテンプレート「ランキングページ」も用意されており、売れ筋商品を固定ページで紹介できます。
4.3 トップページビルダー
- TCD Content Builderによるドラッグ&ドロップ型レイアウトビルダーを搭載。
- ヘッダーは画像スライダー、動画、YouTubeの3種類が選択可能。ヘッダーバーでアラートや登録通知も表示でき、キャンペーン訴求にも最適です。
- スマホ専用の新しいフッターバーも備え、モバイルユーザーへの導線強化が可能。
4.4 ブログ&CTA機能
- **カスタム投稿タイプ「ニュース」**を搭載し、ECサイトながら情報発信力を強化。
- CTA(Call To Action)をフッターや記事本文下へ設置でき、離脱防止と顧客誘導に役立ちます。
- 404ページやパスワード保護ページもカスタマイズ対応済み。
4.5 カスタマイズ性とSEO対応
- Block Editor対応により、手軽に記事やランディングページの編集が可能。
- フォントはArial、Sans Serif、Times New Romanから選択可能。
- カスタムCSS・スクリプト・カラ―設定(アクセント・テキスト・ホバー色など)を管理画面で設定でき、細部まで色調整が可能。
- ホバーエフェクト(ズーム・スライド・フェード)付き。
- 生成画像のサイズ調整、パンくずリスト(microdata形式)にも対応。
- SEO設定(metaタグ、OGP)、高速化機能、管理パネル日本語・英語対応。
5. 実際の導入事例
5.1 石川屋ふとん店
日本国内のふとん通販を行うサイトで、commonの洗練されたECデザインと物販併用が際立っています。
5.2 京都茶園
日本茶専門店によるEC支店として運営。commonの上品・和モダンデザインとEC機能の融合が好印象です。
5.3 あなただけの Only one 助産師
セミナー動画やコンサルティングの販売サイト。動画プレビューやランディングページ作成機能が活きています。
これらの導入例からも、commonはデジタル販売に限らず物販やサービス販売にも幅広く適用できるテーマであることが分かります。
6. カスタマイズ対応の実例
TCD公式サポートやユーザーコミュニティでは、commonに関する具体的なカスタマイズ事例が多数紹介されています。
- 商品一覧の表示数を15件以上に変更する方法
- 商品ページレビューにアイコン画像を表示させるカスタマイズ
- スライダーのテキスト位置を中央表示に調整
特定のニーズに応じて、CSSやテーマPHPを触って柔軟に設計できるポテンシャルがあります。
7. メリットとデメリットの整理
メリット
- メディア運営でもEC展開ができるコンテンツ特化型設計
- 映像・静止画ともに訴求力重視の洗練されたデザイン
- WooCommerce拡張、ランキングやレビューソートなど売るための構造設計
- Block Editorに完全対応、直感的な編集が可能
- スマホ専用フッターやヘッダーアラートなどモバイルに強い設計
デメリット
- 販売価格(43,800円税込:48,180円)はやや高額
- 初心者や売上が少ないショップの場合、コスト回収に時間がかかる可能性あり
- カスタマイズにはCSSやPHPの知識があると有効(とはいえサポート・解説記事多数)
8. こんな人におすすめ
- 年商数千万円~数億円規模のネットショップ運営者
- 写真、映像、PDFなどデジタルコンテンツ製品を販売しており、美しい演出を重視する人
- コンテンツ+ECの組み合わせで、メディア運営やファンビルディングも視野に入れている人
- デザインにこだわりつつもBlock Editorで柔軟に更新したいユーザー
9. まとめ
「common(TCD097)」は、デジタルコンテンツ販売×洗練されたデザイン×WooCommerce機能拡張が高次元で融合されたテーマです。高価格ではあるものの、信頼性とブランドイメージ、利便性を求める事業者には非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
特に複数商品の取り扱いやレビュー・評価機能の充実、映像を活かした訴求が必要なサイトにとって、「common」は単なるテーマ以上のプラットフォーム設計を提供します。導入前にはデモサイトを見比べ、その世界観をぜひ体感してみてください。