get_delete_post_link()

get_delete_post_link()とは？

get_delete_post_link() は
投稿・固定ページ・カスタム投稿をゴミ箱に移動する削除用リンク（URL）を取得する関数
です。

管理者や編集者など権限を持ったユーザーが、ワンクリックで投稿を削除する処理を実装するときに使います。

この関数はHTMLリンクは出力せず、削除用のURLだけを文字列で返します。
そのため、自分で<a>タグやボタンを作る必要があります。

get_delete_post_link()の基本的な書式

get_delete_post_link(
    int|WP_Post $id = 0,
    string $deprecated = '',
    bool $force_delete = false
)

get_delete_post_link()の引数

get_delete_post_link()の戻り値

• 文字列（URL）
• 権限がない場合は null

get_delete_post_link()の実際のURL例

投稿ID=42の場合、通常はこんなURLが返ります。

https://example.com/wp-admin/post.php?post=42&action=delete&_wpnonce=abcdef123456

• このURLを踏むと、ゴミ箱に移動されます（force_deleteがfalseの場合）。
• _wpnonceはセキュリティ用トークンで、自動的に付与されます。

force_deleteの動作

完全削除URLの取得例

$url = get_delete_post_link(42, '', true);

get_delete_post_link()の実際のURL例

表示権限

• この関数は呼ぶだけなら誰でもできますが
• 実際にURLを踏んで処理できるのは削除権限があるユーザーだけです。

たとえば、投稿者は自分の投稿のみ削除できます。
管理者は全投稿を削除できます。

get_delete_post_link()の実際のURL例

基本的な使い方

1. URLだけ取得

$url = get_delete_post_link(42);

2. リンクを作る

<a href="<?php echo esc_url( get_delete_post_link(42) ); ?>"
   onclick="return confirm('本当に削除しますか？');">
   この投稿を削除
</a>

get_delete_post_link()の実際のURL例

実践例：条件つき表示

通常は権限を持つ人だけリンクを出す必要があります。

例：ログインユーザーかつ編集権限がある場合のみ

<?php
if ( current_user_can('delete_post', get_the_ID()) ) :
    $url = get_delete_post_link();
?>
    <a href="<?php echo esc_url($url); ?>"
       onclick="return confirm('本当に削除してもよいですか？');">
       削除する
    </a>
<?php endif; ?>

カスタム投稿タイプでもOK

カスタム投稿（例: product）も全く同じ書き方で使えます。

$url = get_delete_post_link($product_id);

get_delete_post_link()の実際のURL例

よくある誤解

このURLを「誰でも踏めると削除できる？」
→ できません。 _wpnonceが有効で、かつ権限がないと処理できません。

get_delete_post_link()の実際のURL例

注意点

削除は非常に強い操作なので、以下を徹底しましょう。

• onclick="return confirm()"で確認ダイアログを出す
• force_deleteは慎重に利用（完全削除は元に戻せない）
• current_user_can()で権限を確認

フィルター

内部ではget_delete_post_linkフィルターを通るので、URLを動的に変更できます。

フィルターの例：URLをログ出力

add_filter('get_delete_post_link', function($link, $id, $force_delete){
    error_log("削除リンク: {$link}");
    return $link;
}, 10, 3);

編集リンクとの違い

• 編集は通常操作
• 削除は危険操作

この違いを意識して設計しましょう。

実用コード：アイコン付き削除ボタン

<?php
if ( current_user_can('delete_post', get_the_ID()) ) :
    $url = get_delete_post_link();
?>
    <a href="<?php echo esc_url($url); ?>"
       onclick="return confirm('この投稿をゴミ箱に移動しますか？');"
       class="delete-link">
       🗑 削除
    </a>
<?php endif; ?>

CSS例:

.delete-link {
  color: #b32d2e;
  font-weight: bold;
  text-decoration: none;
}

.delete-link:hover {
  text-decoration: underline;
}

よくある質問

このURLを踏むと本当に削除される？

権限があれば即ゴミ箱に入ります。

完全削除したい

$force_deleteをtrueにします。

$url = get_delete_post_link(42, '', true);

非ログインユーザーが踏むと？

wp-login.phpにリダイレクトされます。

投稿IDを省略できる？

ループ内ならget_the_ID()が自動で使われます。

まとめ

• get_delete_post_link()は投稿削除URLを取得する関数
• ゴミ箱に入れるか完全削除するか選べる
• _wpnonce付きで安全
• 自分でリンクHTMLを作成する
• 権限確認は必須

ポイント

• 削除は操作ミス防止の確認ダイアログを付ける
• esc_url()を使ってエスケープ
• current_user_can()で権限を明確化