get_site_url()とは？

get_site_url() は
WordPressがインストールされているディレクトリのURLを取得する関数
です。

「WordPressがどこに置いてあるのか」を正確に教えてくれる関数です。

よくある誤解：「ホームURL」とは違う

WordPressには似たような関数がたくさんあります。

この違いが最も重要です。

設定画面のイメージ

管理画面 > 設定 > 一般設定

例：WordPressをサブディレクトリに置いた場合

設定画面の設定：

• WordPressアドレス： https://example.com/wordpress
• サイトアドレス： https://example.com

この場合：

echo get_site_url(); // https://example.com/wordpress
echo get_home_url(); // https://example.com

この2つは別の値を返すので注意。

get_site_url()の基本の書式

get_site_url(
    int|null $blog_id = null,
    string $path = '',
    string|null $scheme = null
)

get_site_url()の引数

get_site_url()の戻り値

文字列（URL）

get_site_url()の動作例

1. 基本

echo get_site_url();

出力例：

https://example.com/wordpress

2. パスを追加

echo get_site_url( null, 'wp-login.php' );

出力：

https://example.com/wordpress/wp-login.php

3. HTTPSで取得

echo get_site_url( null, '', 'https' );

4. 相対URLを取得

echo get_site_url( null, 'wp-content', 'relative' );

結果：

/wordpress/wp-content

スキーム（$scheme）の使い分け

マルチサイトでの利用

$blog_idを指定すると、マルチサイトの別サイトのURLを取得できます。

例：ブログID=2のWordPressアドレス

echo get_site_url(2);

home_url()との違い

混同しやすいので表で比較します。

管理画面URLを取得する

get_site_url()のパスにwp-admin/を付けることで管理画面URLを作れます。

echo get_site_url(null, 'wp-admin/');

結果：

https://example.com/wordpress/wp-admin/

ただし、管理画面URLを取得する場合はget_admin_url()を使う方が推奨されます。

フィルターフック

この関数は内部でsite_urlフィルターを通します。

フィルターの例：クエリを強制追加

add_filter('site_url', function($url, $path, $orig_scheme, $blog_id){
    return $url . '?ref=custom';
}, 10, 4);

結果：

https://example.com/wordpress/?ref=custom

よく使う用途

wp-login.phpのURLを作る

echo get_site_url( null, 'wp-login.php' );

カスタムスクリプトにリンク

echo get_site_url( null, 'custom-script.php' );

CSSやJSのルートパスを組む

echo get_site_url( null, 'wp-content/themes/mytheme/assets/' );

get_site_url()のよくある質問

サイト移行したら変わる？

WordPressアドレス設定が変わればURLも変わります。

スラッシュはどうなる？

$pathに先頭スラッシュを付けても自動で調整されます。

get_site_url(null, '/wp-login.php');
get_site_url(null, 'wp-login.php');

→どちらも同じ。

URLに言語コードはつかない？

基本的につきません。多言語対応はプラグイン側で処理します。

応用：管理者だけにリンク表示

<?php
if (current_user_can('manage_options')) {
  $url = get_site_url(null, 'wp-admin/');
  echo '<a href="' . esc_url($url) . '">管理画面へ</a>';
}
?>

実用コード：相対URLを取得

$url = get_site_url(null, 'wp-content/uploads', 'relative');
// 出力: /wordpress/wp-content/uploads

get_site_url()の関連関数まとめ

get_site_url()のまとめ

• get_site_url()はWordPress設置場所のURLを取得する関数
• $pathでサブパス指定、$schemeでhttp/https/relative切替
• home_url()とは役割が異なる（ホーム vs インストールディレクトリ）
• マルチサイトにも対応

ポイント

• 管理画面やコアファイルURLを組むときに使う
• 公開URLにはget_home_url()を使う
• esc_url()で必ずエスケープ