the_ID()

the_ID()
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the_ID()とは?

WordPressでは、投稿(post)やページ(page)といったコンテンツごとに固有の「ID」が割り振られています。このIDをテンプレート内で簡単に出力できるのが the_ID() です。本記事では、the_ID() の基本的な使い方から実用的な活用方法、注意点まで詳しく解説します。

the_ID()の基本情報

項目内容
関数名the_ID()
定義ファイル/wp-includes/post-template.php
主な用途投稿・固定ページなどのIDを出力する
戻り値なし(echoで出力)
関連関数get_the_ID()(値として取得)

1. the_ID()とは?

the_ID() は現在の投稿のIDをHTML上に直接出力するテンプレートタグです。これはWordPressのループ内で主に使用され、ループ中の各投稿のIDを取得して出力するのに使われます。

<?php the_ID(); ?>

このように使うことで、投稿IDがその場で画面に出力されます。例えば投稿IDが「123」であれば、the_ID() は「123」と出力します。

2. the_ID()の使用例

div要素のIDとして使う例

<div id="post-<?php the_ID(); ?>">
  <h2><?php the_title(); ?></h2>
  <div><?php the_content(); ?></div>
</div>

このようにすると、HTML出力は以下のようになります:

<div id="post-123">
  <h2>記事タイトル</h2>
  <div>記事本文</div>
</div>

投稿IDを含んだid属性をHTMLに付与することで、スタイルの適用やJavaScriptによる制御が容易になります。

3. get_the_ID()との違い

関数名処理内容用途
the_ID()投稿IDを出力する(echo)画面に表示したいとき
get_the_ID()投稿IDを返す(return)値として変数に格納・処理したいとき
// the_ID(): 直接出力
the_ID(); // → 123 と表示

// get_the_ID(): 値を取得
$post_id = get_the_ID();
echo $post_id; // → 123 と表示

テンプレート内でIDを使って条件分岐などを行いたい場合は get_the_ID() を使いましょう。

4. ループ外での使用

the_ID() は WordPress ループの中で使うのが基本です。ループ外で使うと「現在の投稿」というコンテキストが存在しないため、正しいIDを取得できません。以下はループ内の例です。

<?php if ( have_posts() ) : while ( have_posts() ) : the_post(); ?>
  <p>IDは:<?php the_ID(); ?></p>
<?php endwhile; endif; ?>

ループ外でIDを取得したいときは get_the_ID()get_post()$post グローバルを組み合わせて使うことをおすすめします。

global $post;
echo $post->ID;

5. カスタム投稿タイプでも使用可能

the_ID() はカスタム投稿タイプ(例:イベント、製品レビューなど)でも問題なく使えます。テンプレートがその投稿に対してループを適切に処理していれば、通常の投稿と同様にIDを出力します。

6. the_ID()の活用アイデア

CSSスタイリングの対象に

IDベースのCSSを使うことで、特定の投稿だけにデザインを当てることも可能です。

#post-123 {
  background-color: #f0f0f0;
}

JavaScriptによる動的操作

投稿ごとに異なるIDが振られていれば、JavaScriptで投稿を特定してイベント処理を行うことができます。

document.getElementById('post-123').addEventListener('click', function() {
  alert('この投稿がクリックされました');
});

7. the_ID()の注意点

  • HTML属性内で使用する場合は必ず適切に囲む
    id="post-<?php the_ID(); ?>" のように、HTML構文エラーにならないよう注意しましょう。
  • ループ外では使わない
    ループ外で使うとエラーや意図しない動作の原因になります。値が必要なときは get_the_ID() を使ってください。
  • IDは変更されないが削除されることはある
    投稿がゴミ箱に入れられたり完全削除されると、そのIDは将来的に再利用されませんが存在しなくなります。存在確認をする場合は get_post() などでチェックを。

the_ID()のまとめ

the_ID() はループ内で現在の投稿IDを簡単に出力できる便利なテンプレートタグです。特定の投稿にだけスタイルやスクリプトを適用したいときに役立ちます。ただし、出力専用関数であるため、値を使いたい場面では get_the_ID() を使い分けるようにしましょう。

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この記事を書いた人

初めてホームページを作成したのは1996年。
2000年よりフリーランスで主に中小企業、学校、各種公的団体、個人事業主のWordPressを活用したホームページ制作を行っています。WordPressテーマはそれぞれのクライアントに合わせて作成しています。
WordPressを活用したサイト運営のための情報発信をしていきます。

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