
tag_description()の用途
tag_description()
は、WordPress において タグ(tag)の説明文(description)を取得または表示するためのテンプレートタグです。タグアーカイブページ(例:https://example.com/tag/イベント
)などで、対象タグに設定された説明を表示することで、SEO効果やユーザー理解の向上に役立ちます。
tag_description()
の概要、基本的な使い方、関連関数との違い、具体的な活用例、注意点、SEO・UX視点でのメリットなど、解説します。
tag_description()の基本情報
関数の構文
tag_description( int $tag = 0 );
tag_description()のパラメータ
引数 | 型 | 説明 |
---|---|---|
$tag | int | 任意のタグ ID。省略すると現在のクエリで取得されたタグの説明を返します。 |
この関数は、タグの説明文を「返す」関数です。つまり、値を echo
などで出力する必要があります。
tag_description()の基本的な使い方
① 現在表示中のタグアーカイブページで説明文を表示
echo tag_description();
URLが https://example.com/tag/イベント/
のようにタグアーカイブページであれば、そのタグの説明文が出力されます。
② 特定のタグ ID の説明文を表示
echo tag_description( 7 );
IDが 7
のタグの説明を取得して表示します。タグ一覧ページやウィジェット内など、現在のクエリ以外のタグの説明を扱う場合に便利です。
タグの説明文を登録・編集するには?
WordPress管理画面から以下の手順で設定できます:
- 管理画面の左メニュー「投稿」 > 「タグ」
- 登録済みタグの一覧から該当タグを編集
- 「説明」欄に説明文を入力
- 「更新」ボタンで保存
HTML出力例
タグ「イベント」に「地域のイベント情報を発信しています。」という説明文がある場合、次のように出力されます:
<p>地域のイベント情報を発信しています。</p>
ただし、tag_description()
単体では <p>
タグなどのHTMLは含まれません。HTMLで装飾する場合は自分で囲む必要があります。
tag_description()の使用シーンと具体例
タグアーカイブの見出し下に説明文を表示
<?php if ( is_tag() ) : ?>
<div class="tag-description">
<?php echo tag_description(); ?>
</div>
<?php endif; ?>
これにより、訪問者がどのような記事が並ぶのかを把握しやすくなります。
カスタムループ内でタグ一覧と説明を出力
$tags = get_tags();
foreach ( $tags as $tag ) {
echo '<h2>' . esc_html( $tag->name ) . '</h2>';
echo '<p>' . esc_html( tag_description( $tag->term_id ) ) . '</p>';
}
全タグとその説明を紹介するページを作る場合に使えます。
他の関数との比較と違い
関数名 | 説明 | 出力対象 | 出力方法 |
---|---|---|---|
tag_description() | タグの説明文を取得 | タグ | 値を返す(echo必要) |
category_description() | カテゴリーの説明文を取得 | カテゴリー | 値を返す |
term_description() | 任意タクソノミーの説明文を取得 | タグ・カテゴリーなど | 値を返す |
tag_description()
は term_description()
のタグ特化版です。
HTML出力における注意点
- タグの説明文には HTMLタグが利用可能 です(管理画面で
<strong>
や<a>
などを入力可)。 - セキュリティ上の理由から、出力時には
wp_kses_post()
やesc_html()
、wpautop()
などの関数で加工することをおすすめします。
例:安全に出力する
echo wp_kses_post( tag_description() );
または段落を自動追加したい場合:
echo wpautop( tag_description() );
SEOとUXの観点からの活用
SEO面のメリット
- タグページに固有のテキストが増えるため、重複コンテンツを避ける効果が期待できます。
- Google がタグページをインデックスする際、意味ある説明文があることで評価が向上する可能性があります。
UX面のメリット
- 訪問者に「このページにはどんな記事があるのか?」を伝えやすくなります。
- 特に、内容があいまいなタグ(例:「日常」「その他」など)では、補足的な説明があると親切です。
よくある間違い・注意点
よくあるミス | 対処法 |
---|---|
echo tag_description(); が何も出力しない | アーカイブページか、対象タグに説明が設定されているかを確認 |
タグ説明がすべてのタグに同じように出る | 条件分岐(is_tag() )を使って制御する |
HTMLタグが意図通りに表示されない | wp_kses_post() などのフィルター関数を使う |
tag_description()のまとめ
tag_description()
は、タグアーカイブページやタグ一覧ページなどで、タグごとに意味や意図を補足するための非常に有効な関数です。投稿の整理だけでなく、SEOやユーザー体験の向上にも貢献します。
活用のポイントまとめ:
- タグページの冒頭で説明文を表示すれば、検索エンジンにもユーザーにも親切
- HTML装飾を使いたいときはセキュリティ関数と組み合わせる
- タグIDを指定して任意のタグ説明を出すことも可能