
the_date_xml()とは?
the_date_xml()
は、WordPress において主に RSS フィードや Atom フィードなどの XML 出力時に使用される、投稿の公開日を ISO 8601 形式で表示するテンプレートタグです。名前の通り XML フォーマットに適した日付出力を行うため、通常のテンプレート内で使われることは少なく、主に feed-rss2.php
や feed-atom.php
などのフィードテンプレート内で使われます。
the_date_xml()の基本概要
the_date_xml()
the_date_xml()の引数
- 引数はありません。
the_date_xml()の戻り値
- 何も返しません(出力(echo)する関数です)。
the_date_xml()の出力される形式(例)
<pubDate>2025-07-17T10:30:00+09:00</pubDate>
これは ISO 8601(または RFC 3339)に準拠した日付表記で、フィードリーダーや検索エンジンが理解しやすい形式です。
the_date_xml()の用途と使われる場面
主な用途
- RSS 2.0 / Atom フィードの
<pubDate>
や<updated>
要素の出力に利用される - Google News や各種フィード読込ツールで正確な時系列を伝えるための重要な要素
使用場所の例(RSSフィードテンプレート)
WordPress の wp-includes/feed-rss2.php
にて次のように使われています:
<pubDate><?php the_date_xml(); ?></pubDate>
このように、RSS フィードの各 <item>
要素に日付を付けるために使用されます。
the_date_xml()の内部的な挙動と関連関数
実際の出力内容
the_date_xml()
は内部で次のような処理を行っています:
echo get_post_time('c', true);
この get_post_time('c', true)
は、ISO 8601 形式(PHP の date('c')
)で投稿時間を出力する関数です。
つまり、実質的には次のコードと同じ意味になります:
<?php echo get_post_time('c', true); ?>
出力例:
2025-07-17T10:30:00+09:00
ISO 8601形式の意味
出力される日付は ISO 8601(国際標準)形式です。
部分 | 内容 | 例 |
---|---|---|
2025-07-17 | 年月日(西暦) | 2025年7月17日 |
T | 日付と時刻の区切り文字 | T |
10:30:00 | 時分秒(24時間制) | 午前10時30分 |
+09:00 | タイムゾーンオフセット(日本) | UTC +9時間(日本標準時) |
この形式は、機械読み取りに最も適した日時フォーマットです。
the_date_xml()のフィード出力での実用例
WordPress の RSS フィード用テンプレートでは以下のような構造で使われます:
<item>
<title><?php the_title_rss(); ?></title>
<link><?php the_permalink_rss(); ?></link>
<pubDate><?php the_date_xml(); ?></pubDate>
<description><![CDATA[<?php the_excerpt_rss(); ?>]]></description>
</item>
<pubDate>
に the_date_xml()
を使うことで、各投稿の公開日時が正確に記録されるようになります。
開発者向け補足:代替として使える関数
the_date_xml()
は「出力(echo)」しますが、値を「取得(return)」したい場合は、以下のように get_post_time()
を使うと柔軟です:
$datetime_iso = get_post_time('c', true); // ISO 8601形式
echo '<pubDate>' . $datetime_iso . '</pubDate>';
the_date() や get_the_date() との違い
関数名 | 出力形式 | 主な用途 | 出力対象 |
---|---|---|---|
the_date() | 任意のフォーマット | 一覧ページ等の人間向け表示 | 投稿の日付 |
get_the_date() | 任意のフォーマット | 加工・カスタマイズ用取得 | 投稿の日付 |
the_date_xml() | ISO 8601形式 | フィード向けの機械可読出力 | 投稿の公開日時 |
the_date_xml()
は「人間向け」ではなく、「マシン向け」の出力を想定した関数です。
the_date_xml()の注意点・補足事項
- 通常のテーマテンプレート(
single.php
やarchive.php
)ではthe_date_xml()
を使うことはほとんどありません。 - RSS や Atom など XML 構造を厳密に守る必要があるテンプレートでのみ利用されます。
- 取得するのは「投稿日」であり、「更新日」ではない点に注意。
- 更新日を ISO 8601 で取得したい場合は
get_post_modified_time('c', true)
を使用します。
the_date_xml()のまとめ
the_date_xml()
は WordPress のフィード出力において、正確かつ機械が理解できる形式で日時情報を提供するための専用関数です。RSS や Atom などの XML データにおいて、日付の信頼性は検索エンジンや購読ツールにとって極めて重要であり、この関数がその役割を担っています。
主な特徴
- 出力形式は ISO 8601(機械読み取りに最適)
- RSS・Atom フィードの
<pubDate>
出力に使用 get_post_time('c', true)
のショートカット関数- 通常テンプレートではあまり使わない